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中途採用の給与の決め方

中途採用の給与の決め方
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チームに新しい人が入ってくるとわくわくしますよね。人材の採用は部署に新たな知識や経験をもたらす好機です。マンネリ気味のチームにも張り合いが生まれます。

そのためには有能な人材を探し、相手も納得する年収をオファーしなくてはいけません。しかし「適正な年収」をどのように決めればいいのでしょうか?

本記事では中途採用者の年収を決める際に考慮すべき要素をご紹介します。

  1. 採用予算
  2. 雇用形態
  3. 市場の給与水準
  4. 経験・学歴 
  5. 業界
  6. 勤務地
  7. 外資系・日系の違い
  8. スキル
  9. 人材市場における需給のトレンド
  10. 福利厚生や社内制度など

 

1. 採用予算

中途採用者の年収を決める大前提となるのが全体の採用予算です。潜在的なコストを全て洗い出し、財務上いくらくらい捻出できるのかを現実的に把握しましょう。

人事部長や経理財務部に以下のような点を確認します。

  • 今年の新規採用人数は何人か?
  • 特に採用が多い・少ない時期はあるか?
  • 求人広告の掲載費用はどのくらいか?
  • 人材紹介料や採用支援料など社外への支払いはあるか?
  • 採用にかかる人件費は?(採用担当者や人事マネージャーの給与など)
  • 研修やオンボーディングの費用はいくらくらいかかるのか?
  • 面接費用は発生するか?(面接のための旅費補助など)
  • リファレンスチェック費用はかかるか?
  • PRのためにブランデッドコンテンツを制作する必要はあるか?(ビデオ、チラシ、バナー、ソーシャルメディアなど)

2. 雇用形態

次に雇用形態を考えます。

ステップ1で自由に使える予算がだいたいわかったはずです。そのお金を使って正社員を雇うのか、契約社員・派遣社員がベターか?フリーランスはどうか?など様々な選択肢を検討します。

契約・派遣社員を採用するメリットは、料金に全ての費用が含まれているため予算を効率的に管理できることです。

また仕事内容にもよりますが、契約社員の方がサーチが容易な場合もあります。採用にかける時間が短いほどコストを圧縮できるので「探しやすさ」もある程度は考慮すべきでしょう。例えばサーチに半年かかった場合と、1週間で決まった場合では人件費や広告費用などが大きく変わるからです。

それでも正社員が必要と判断した場合は社会保険や退職金、有給や福利厚生などの費用もしっかり計上します。

3. 市場の給与水準

次に、採用したいポジションの給与水準を調査します。

Morgan McKinleyの給与ガイドシミュレーターを使うと職種・業界・国などのパラメーターを設定するだけで最新の給与水準を調べられます。競合他社がどの程度の年収をオファーしているのかを知りたい場合にも最適です。

4. 経験・学歴

候補者の経験と報酬の期待値には明確な相関関係があります。当然のようですが、求める経験値や学歴が高いほど、高額な給与を用意しなければいけません。

給与ガイドシミュレーターでダイヤル下部のレベルを切り替えてみてください。給与の変動幅が簡単にわかります。

5. 業界

年収水準は業界によっても異なります。他業界からの転職者を受け入れる場合は特に注意が必要です。

同じ職種でも、その仕事がビジネス上担う役割が違ったり、業界規模などによって差があるので事前にきちんと調べましょう。

6. 勤務地

給与を決める際には勤務地も考慮に入れなければいけません。場所によって物価が違うため、一般には大都市の労働者の方が給与が高い傾向にあります。

7. 外資系・日系の違い

外資系企業と日系企業でも給与体系に違いがありますので、提示額を決める際に考慮に入れるべきでしょう。一般的な傾向として、同じ業界でも外資系企業の方が日系企業に比べて給与水準が高くなります。

外資系企業からの転職者を迎える日系企業は、高額な年収に驚いて交渉を放棄しないようにしましょう。自社の給与体系はどんな価値観に基づいて決まっているのか、金銭以外のどんな「価値」を提供できるかをよく考えてみてください。同時に、自社の給与体系が時代に合わなくなっている場合はその見直しも急務でしょう。

日系企業から人材を迎える外資系企業は、候補者の今の年収が低いからと足元を見てはいけません。日本型の終身雇用制度では年収が低くても年金や退職金制度が充実している場合が多く、また勤続年数に応じて給与が着実に上がっていくという安心感もあります。解雇になるリスクが低いのも一つの「価値」です。こうした安心を失う分をきちんと上乗せし、フェアな報酬をオファーすべきでしょう。

8. スキル

年収の決定にはスキルも重要です。同じ肩書でも会社によって担当している業務がかなり異なる場合もあるので、肩書やジョブタイトルだけでなく仕事内容や候補者のスキルを見て給与を決めなくてはいけません。

希少なスキルは給与も高くなる傾向があります。

9. 人材市場における需給のトレンド

スキルの需要にもトレンドがあります。需要が供給を上回る、即ち売り手市場の分野で確実に有能な人材を採用するためには相応の待遇を用意する覚悟を決めなくてはいけません。

希少人材のサーチは人材紹介会社に採用支援を依頼するのが効率的です。専門分野に強い人材紹介会社なら既存のデータベースや人脈を生かして素早く優秀な候補者にアクセスできます。積極的に転職活動をしていない人材にリーチできるのも大きなメリットです。

候補者探し、求人票求人広告の作成、スクリーニング、候補者の絞り込みなどはかなり時間を要します。一度タスクをリストアップし、内製した場合のコストとアウトソース費用を比較してみるとよいでしょう。

10. 福利厚生や社内制度など

最後に検討すべきは福利厚生や社内制度などの非金銭的なベネフィットです。完全フレックス制やリモートワーク・在宅勤務制度、育児・介護手当やボランティア休暇、資格取得支援制度などは候補者によってはお金以上の価値を持ちます。社員のライフスタイルを応援する仕組みがある企業は、その魅力が候補者にしっかり伝わるようにしましょう。

優秀な人材を適切なコストで採用するお手伝いをいたします

中途採用人材の給与はケースバイケースで考えなければいけないため一筋縄ではいきませんが、ここでご紹介した考え方と給与ガイドシミュレーターがお役に立てば幸いです。

適性給与に関するアドバイスをお求めの方や、予算との兼ね合いでお悩みの方は是非当社のコンサルタントまでお気軽にご相談ください。