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採用リードタイムを短縮する4つの方法

採用リードタイムを短縮する4つの方法
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採用プロセスが長すぎたため選考を辞退したことがある候補者は48%ー Morgan McKinleyが世界4000人以上の求職者に調査してわかったことです(Global Hiring Realities調査)。

採用側としては急いでいるつもりでも、候補者の受け取り方は違います。

特に採用に40日以上かかっている場合は要注意。世界的にも「非常に長い」部類に入っています。

”採用プロセスが長すぎて選考を辞退したことがある候補者は48%”

選考にわざと時間をかけているわけではないでしょう。候補者との日程調整がうまく行かなかったり、面接官のフィードバックが集まらなかったり、意思決定者やステークホルダー間の時差があるなど、採用リードタイムが長引いてしまうのには様々な原因があります。

ですが採用リードタイムを短縮することで優秀な候補者を獲得できる確率が上がります。

選考のスピードは採用の成否に直結します

選考される側の心理としては、なかなか選考が進まないのは自分の評価が高くないからではないか、社内の連携がとれていない会社なのではないか、と時間が立てばたつほどやる気がしぼんでしまいます。選考のスピードは採用の成否に直結するのです。

「自社の理念に基づいて採用プロセスをきちっと構築し直しましょう。一流の人材を確保したいなら応募日から2~3週間でオファーを出すのが理想です。採用プロセスに時間がかかる、方針が二転三転する企業は自らエンプロイヤーブランドを損ねています」

Ian Kinsella, Managing Director of Morgan McKinley Canada


では具体的にどうすれば採用リードタイムを短縮できるのでしょうか?4つのご提案です。

1. 募集条件・合格ラインの見直し

応募者は多いけれど要件を満たしたレジュメが少ない、またはたくさんの候補者に会っているけれどなかなかいい人材に出会えないことが多い企業はまず募集条件や合格ラインを見直してみましょう。

合格ラインに達する候補者が見つからず、他の候補者と比較したいからと採用プロセスを「保留」にしたり遅らせたりすると、結果的に候補者を逃がしてしまう可能性大です。

学歴、資格、実務経験、語学力、ソフトスキル、人柄、一社の勤続年数などなど、欲しい要件を挙げればきりがありません。しかし現実にはこのような完璧な候補者は存在しないことが多く、仮にいたとしても他社からのオファーも殺到することでしょう。

譲れる条件、譲れない条件をよく吟味し、応募条件・合格ラインはほどほどに設定した上でその認識を現場や関係者で共有することが大切です。

求人広告を書く際にも注意しましょう。ハードルが高すぎると応募を躊躇する候補者もいるからです(少し古いですが女性は応募条件を100%満たしていないと応募しない傾向があるというリサーチもあります)。

特にサイバーセキュリティ人材を採用したい場合など、経験者の絶対数が少ない新領域や人手不足の市場では、合格ラインを下げて高ポテンシャル人材を探すという発想が必要です。

実際「キャリアアップや能力開発の機会に魅力を感じた」というのは入社を決めた理由の上位にランクインしており、キャリア開発や研修制度の充実はタレントアトラクションに役立つことがわかっています。

学歴や社歴の要件を外す「スキル採用」もおすすめです。タレントプールを拡げることができるので、D&Iやタレントリテンション策としても注目を集めています。

大学名ではなくスキルで候補者を評価することで、潜在的な候補者層がぐっと広がります。

2. 選考方法の見直し

次に選考方法を見直しましょう。面接プロセスそのものに無駄があっては、時間がかかるのは当然です。

  • 面接回数、面接官の人数は適切ですか?

    回数が多ければ必然的にプロセスは長くなります。内定までに何を見極めたいのか、チェックポイントを絞り込み、面接回数・面接官は必要最低限に抑えましょう。

  • 各面接の目的・内容に重複はありませんか?

    皆がなんとなく面接を行っているようでは効率的とは言えません。回数を減らすと共に各面接の目的や内容を見直し、応募動機や意欲など自社にとって重要な点以外は何度も聞くことは避けるべきです。

  • 候補者の負担を軽減する工夫はできますか?

    現職中の候補者が仕事の合間を縫って何度も面接に足を運ぶのは大変な負担です。複数の面接官に一度に会ってもらう、ウェブ面接やオンラインの適性検査、コーディングテストを取り入れるなどの工夫はスピードアップにつながるだけでなく、候補者エクスペリエンスの改善にもつながります。

  • 承認の手続きを簡略化できませんか?

    オファーを承認する会議が週に1回しかないなど、海外本社や人事の承認手続きがボトルネックとなっているケースも多いです。本当に必要なプロセスは何かを精査し、スピードアップにつなげましょう。

3. スピードが人材確保を左右するという認識の共有

採用リードタイムが長引く理由には「面接官からのフィードバックがなかなか来ない」「面接官が忙しすぎて時間がとれない」「社内の意見が割れている」というケースも少なくありません。

こうした場合は社内で危機感を共有できていない可能性があります。現在のような売り手市場では合格ラインを下げる必要があること、選考の長期化が機会喪失につながるという意識を社内で共有すべきでしょう。

フィードバックには期限を設ける、フィードバックしやすいよう評価ポイントを明確にするなどの対策も有効です。

一方、候補者側の事情で選考が長引くこともあります。「候補者が忙しすぎて面接をアレンジできない」ケースです。

候補者が本当に忙しい場合はあまり心配するに及びません(面接をテンポよく進められるに越したことはありませんし、他の候補者を優先せざるを得なくなる場合もありますが)。

しかし転職意欲が低い、志望順位が低く他社と比較したいといった動機で候補者が忙しいふりをしている場合もあります。

このようなシナリオに備えて、面接はエンプロイヤーブランディングの場であるという認識を徹底すべきでしょう。

更に候補者によってスイートスポットは違いますので、社内で情報共有をしてツボを押さえたアピールを行うことが大切です。

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4. 良質なソフトウェアに投資する

最後に、システムやテクノロジーを使って効率化を図れないかを検討しましょう。

幸いなことに、応募者追跡システム(ATS)は日々進化しています。様々なシステムがありますが、最近のATSには採用リードタイムの短縮に役立つ次のような機能がついています:

  • キャリアページのホスティング
  • 求人情報の共有
  • 応募者の受付・管理
  • 履歴書・レジュメの保存
  • 面接のスケジューリング
  • オンボーディング管理

さらに、候補者の検索を迅速化し、選考にかかる時間を短縮するために採用AIや機械学習ツールしている企業もあります。

自社のボトルネックを見極め、必要な機能を備えたシステムを導入することで採用工数や手間、時間を削減できます。上手に使えば採用CXの向上も期待できるでしょう。

採用リードタイムは短縮できます!

やっと出会えたいい人材に辞退されるほど悔しいことはありません。必要な時間やプロセスは残しつつ、採用リードタイムを短縮できれば優秀な人材の獲得につながるはずです。

尚、このような取り組みを行ってもなかなかよい人材を確保できない場合もあるでしょう。また、焦って失敗すると更にコストがかかってしまいます。

そんな時はつなぎで派遣社員や契約社員、紹介予定派遣を検討するのも一案です。キャリアに対する考え方は多様化しており、契約・派遣人材の厚みも増しています

ソリュ―ションは一つではありません。Morgan McKinleyではケースバイケースで様々な採用ソリューションをご提案させていただきます。お気軽にご相談ください。